2025/11/19 17:06
◎解体現場は「しぼんだ風船」 大阪・関西万博閉幕1カ月
「しぼんだ風船のようですね」。関係者が会期中のにぎわいを懐かしむ大阪・関西万博会場では今、解体工事が進む。閉幕から1カ月が過ぎた現地を記者が歩いた。
東ゲート側から会場に入る。ぽつんと正座したミャクミャク像が寂しげだ。リング内側ではヘルメット姿の関係者が時折行き交う。鳥が翼を広げたようなクウェート館。翼は白い骨組みがむき出しになり、一部は山積みにされていた。
国内パビリオンの関係者が進捗を説明してくれた。「造る時はあんなに大変だったのに、壊すのは予定より1週間も早い」
1周約2キロのリングはほとんどが解体され、北東部約200メートルのみが保存される。階段で上ると、外壁が壊されたフランス館、入り口部分に木材が無造作に置かれた米国館が視界に飛び込む。日が暮れても子どもたちがしがみついていた遊具は消え、ショベルカーが土を掘り起こしていた。
外側に目を向けると、赤や黄、緑のクレーンがせわしなく旋回している。カジノを含む統合型リゾート施設の建設予定地だ。開業予定は2030年。会場跡地も再開発が控える。
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