2025/05/08 17:54
◎中国軍艦が比艦の進路横断 南シナ海で「衝突リスク」
【マニラ、北京共同】フィリピン軍は8日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近を5日に巡回していたフィリピンの軍艦に対し、中国軍のフリゲート艦2隻が至近距離で追尾した上、進路を横切り「衝突リスク」を生じさせたと発表した。中国軍艦がフィリピン軍艦に「直接の脅威」(同軍)を与えるのは異例。対立が一段と激化した。
同礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)にあるが、中国は一方的に領有権を主張。中国軍はフィリピン軍艦が「領海に入るのを阻止した」とし、対応は「正当で合法だ」と主張した。
これまで中国は南シナ海の係争海域で、主に海警局の船を前面に展開し、放水砲などでフィリピンの船を妨害してきた。
軍艦の進路妨害は戦闘行為と見なされかねない。フィリピン軍は「このような挑発的行動は誤解を招き、緊張を高めて地域の安定を損なう恐れがある」と非難。「無責任な行動に深刻な懸念を表明する」とした。軍高官は中国艦が25〜50メートルに接近したと説明した。
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