2025/05/07 16:56

◎距離置くトランプ米政権 印パに平和解決訴え

 【ワシントン共同】トランプ米政権はインドとパキスタンの双方に早期の平和的解決を訴えるが、ロシアのウクライナ侵攻やガザ情勢、イラン核開発問題を抱え、新たな紛争への深入りは避けたい本音が透ける。トランプ大統領は「彼らは何十年も戦ってきた」と距離を置いた。
 トランプ政権は、両国が領有権を争うカシミール地方のインド側で起きたテロ後、双方に自制を呼びかけてきた。ルビオ国務長官は4月末、インドのジャイシャンカル外相、パキスタンのシャリフ首相それぞれに電話し、緊張緩和を要請した。ヘグセス国防長官も5月1日、インドのシン国防相と協議した。
 だがシン氏はパキスタンについて、テロ組織を支援する「ならず者国家」と呼び、強硬姿勢を崩さなかった。台頭する中国をにらむ米国は、インドとの関係強化を重視し、同国を正面から諭すのは難しいとの事情もある。
 核保有国同士の衝突を懸念しつつ、現時点ではルビオ氏が両国の国家安全保障担当補佐官に対し、対話継続と緊張激化の回避を促すのにとどまっている。

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