2025/05/06 23:30

◎独、メルツ氏首相に選出 異例の再投票、混乱浮き彫り

 【ベルリン共同】ドイツ連邦議会(下院)は6日、2回の投票の末、第1党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)のメルツ氏(69)を首相に選出した。第3党の中道左派、社会民主党(SPD)との連立政権が発足する。1回目の投票で過半数に届かず選出できなかった。戦後のドイツで初めて。大国ドイツの政治的混乱が浮き彫りとなる異例の事態だった。1回目では移民政策で極右と接近したことに反発が出たとみられる。
 下院(定数630)の1回目の首相指名選挙で、メルツ氏は賛成310票を獲得。選出には316票以上が必要だった。CDU・CSUと連立政権樹立で合意したSPDの議席数は合わせて328のため、造反者が出たとみられる。621人が投票し、反対307票、棄権3票、無効1票だった。
 今年1月、CDU・CSUはメルツ氏の主導により、下院で移民政策の厳格化を求める決議案を、移民排斥派の「ドイツのための選択肢(AfD)」と協力して可決させた。これにSPDの一部議員が反発し、1回目の投票で造反した可能性がある。

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