2025/01/14 23:44
◎基礎収支、4兆円台の赤字 石破政権の歳出拡大響く
政府が近く公表する国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の中長期試算で、2025年度は4兆円台半ばの赤字と見込むことが14日、分かった。昨年7月の試算では8千億円程度の黒字だったが、石破政権が打ち出した大型経済対策の歳出が膨らみ収支が悪化。黒字予想から一転した。
試算は詰めの調整を続けており、週内に開く経済財政諮問会議に示す。プライマリーバランスは社会保障や公共事業などの経費を税収などの基本的な収入でどの程度賄えているかの指標で、赤字は借金依存の状態を意味する。02年に目標を設定して以降黒字化はしておらず、達成時期の延期を繰り返してきた。
政府の経済対策の裏付けとなる24年度補正予算は昨年12月に成立。低所得世帯向け給付金や半導体産業の支援などを盛り込んだ歳出総額は13兆9433億円に達した。実際の執行は25年度になる事業も含まれる。
政府が昨年6月に閣議決定した骨太方針では、新型コロナの流行一服などを踏まえ「歳出構造を平時に戻す」と記載。ただ実際には24年度の補正予算規模は23年度を上回った。
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