2025/12/07 23:36

◎ノーベル講演、締めは妻への感謝 坂口氏「自己免疫疾患治療に道」

 【ストックホルム共同】ノーベル賞を受賞する坂口志文大阪大特任教授(74)が7日午後(日本時間同日夜)、ストックホルムのカロリンスカ研究所で記念講演し「(自身が発見した)『制御性T細胞』は臨床応用の段階へ入った。この働きをコントロールすることで自己免疫疾患やアレルギーの治療、臓器移植の安全性向上につながる可能性がある」と話した。
 坂口氏は、体内の過剰な免疫反応を抑える制御性T細胞の働きを弱めることで、がんの治療ができることも説明した。
 さらに「人生のパートナーであり、共同研究者の妻教子らに感謝する」と締めくくった。
 坂口氏は「免疫寛容における制御性T細胞、その発見と臨床応用への展望」と題して英語で講演した。免疫寛容とは、免疫反応を起こさないようにする体内の仕組み。
 記念講演は6日から始まったノーベルウイークの主要行事。授賞式はダイナマイトの発明で巨万の富を築いたスウェーデンの化学者、アルフレド・ノーベルの命日の10日(日本時間11日未明)に開かれる。

前の記事 次の記事

この記事を知人に転送

iPS移植10年、目に異常なし 世界初手術、安全性を確認
訪問介護倒産、過去最多の85件 人手不足、物価高で圧迫
ゲノム編集ベビーに罰則 人の改変受精卵移植を禁止

>>科学・環境・医療・健康ニュースのアクセスランキング

このカテゴリの一覧
TOPへ戻る