2025/12/04 20:18

◎山上被告、元首相遺族に初謝罪 解散命令は「ありがたい」

 安倍晋三元首相銃撃事件の裁判員裁判第14回公判が4日、奈良地裁で開かれた。殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)は被告人質問で「(安倍氏の妻)昭恵さんや安倍元首相のご家族に何の恨みもありません。非常に申し訳ないと思っています」と謝罪。世界平和統一家庭連合への解散命令など事件後の社会の動きについて「私としてはありがたい」と述べた。
 遺族に謝罪したのは初めて。3日の公判に姿を見せた昭恵さんは欠席。裁判官とのやりとりで「安倍元総理が殺害されなければならなかったのは間違いだった」と述べた。
 弁護人が「あなたの行為で一人の命が失われた」と問うと、被告は「3年半以上つらい思いをさせたのは間違いありません。私も肉親を亡くしており、自分に弁解の余地はない」と謝罪。被告の兄は2015年に自殺している。
 旧統一教会に解散が命じられ、宗教2世の問題が注目されたことに質問が及び、弁護人に被告は「世の中にとってあるべき姿だと思う」と説明。検察官から「事件を起こして良かったか」と尋ねられると「一概には言えない」。

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