2025/11/10 18:43

◎AI有用も源流には人間が必要 ノーベル賞の2教授が初対談

 今年のノーベル生理学・医学賞に選ばれた坂口志文大阪大特任教授(74)と化学賞に選ばれた北川進京都大特別教授(74)が10日、京大で対談した。2人の対談は受賞決定後初。研究分野で人工知能(AI)の活用が進んでいることに関し、北川さんは有用としつつ「源流のところでは人間がまだまだ必要」と述べ、坂口さんも「AIは使うものであって使われるものではない」と断言した。
 坂口さんと北川さんはともに京大が母校。北川さんはAIについて、論文などアウトプットに強みがあるとした上で「データは誰が出すのか」と人間の必要性を指摘。坂口さんは、医療ではAIを取り込むことで正確な診断につながるとする一方「(研究で)何が新しいことか、何が重要か」を決めるのは人間だと応じた。
 決定後、2人は公の場で、次世代研究者の育成について幾度も触れてきた。北川さんは若い研究者が活躍できるよう「サポートするシステムづくりは大事」と指摘。坂口さんは留学する人が減っているとして「もう少し積極的になってほしい」と期待した。

前の記事 次の記事

この記事を知人に転送

市販薬2成分、販売規制へ 過剰摂取対策、厚労省
AI有用も源流には人間が必要 ノーベル賞の2教授が初対談
インフル、前週比1・46倍 東北関東の5県で警報レベル

>>科学・環境・医療・健康ニュースのアクセスランキング

このカテゴリの一覧
TOPへ戻る