2025/09/13 18:44
◎排水ストップが被害拡大招く 熊本8月大雨、対策急ぐ
8月10〜11日に、記録的大雨に見舞われた熊本県では、各地の排水施設が水没するなどして運転を停止し、住宅地の浸水被害が拡大する一因となった。県が168カ所に設ける排水機場のうち15カ所がストップした他、甚大な浸水被害が生じた熊本市の施設も2カ所が停止。県は再発防止に向け、専門チームを立ち上げ対策を急いでいる。
「近所の川があふれるのが心配で排水機場を見に行ったが、稼働音がしなかった」。熊本市西区花園で自治会長を務める樫村弘昭さん(74)が振り返る。設置する市によると、この山ノ下排水機場は8月11日午前2時半ごろ、停止していた。
3台のポンプで、雨水など毎分計270立方メートルを川に排水する能力があるが、大雨でポンプへの負荷が増大。安全装置が作動し電源が落ちた。
一帯は一時、腰ほどの高さまで冠水し、避難のため外に出ることも困難に。樫村さんは「原因究明と改善を求める要望書を市に提出した」と話す。
県では8月10日夜から11日午前にかけ、猛烈な雨が降った。4人が死亡、1人が行方不明となっている。
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