2025/08/20 18:17

◎【独自】日欧で地球接近小惑星の観測へ ラムセス計画、ロケットなど提供

 地球に接近する小惑星アポフィスの観測に挑む欧州宇宙機関(ESA)の「RAMSES(ラムセス)計画」に日本が機器や探査機打ち上げ用のロケットを提供し、参加を目指すことが20日、関係者への取材で分かった。ESAからの打診に応える。文部科学省が2026年度予算の概算要求に盛り込む。
 アポフィスは29年4月、地球から約3万2千キロと、気象衛星「ひまわり」より近い距離まで接近する。衝突はしないが直径は推定340mあり、仮に衝突すれば大災害になる大きさ。このサイズの天体が近距離を通過するのは観測史上初という。将来の危険に備えるプラネタリーディフェンス(地球防衛)の活動にとっては小惑星の性質を知る貴重な機会となる。
 探査機は28年4月に打ち上げ、29年2月にアポフィス近くに到着させる想定。地球の重力の影響でアポフィスの形がゆがんだり、表面で地崩れが起きたりする様子を観測し、組成や構造を明らかにする。日本はカメラや太陽電池を提供する方向という。ESAは今年11月の閣僚級会合で計画を最終決定したい考えだ。

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