2025/08/10 19:04
◎プラスチック条約交渉、対立続く 両論併記の文案提示
【ジュネーブ共同】プラスチックによる環境汚染防止に向けた国際条約作りの政府間交渉委員会は10日までに、前半の議論を踏まえた新たな条文案を示した。共通認識が得られたのは手続きに関するごく一部で、焦点のプラ生産の規制などは対立する主張が併記されたままだ。各国の意見の隔たりを埋め、14日までの会期中に条文案で合意するのは厳しい情勢だ。
条文候補は32項目あり、5〜8日に行われた四つの分科会の議論を反映。生産規制では、欧州連合(EU)や島国が主張してきた「プラ削減や管理の国際目標を設ける」と、反対する産油国などが求める「条項なし」が併記された。今回の交渉では、米国も明確な反対姿勢を示している。
バジャス議長(エクアドル)は9日の全体会合で「同じ主張を繰り返す時間は残されていない。共通のゴールに向けて、もう一押しが必要な状況に追い込まれている」と危機感を示した。今後は少人数での議論を重ね、歩み寄りを目指す。
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