2025/07/31 10:04

◎94歳被爆3日間の手記出版 「平和な時代託したい」

 長崎原爆の爆心地から1キロ余りで負傷しながら生き延びた立川裕子さん(94)の手記が今年出版された。被爆から3日間の体験をつづった。3年前に続き2作目となる今回の書籍では、自身の証言をQRコードから視聴できる。「戦争のない平和な時代を若者に託したい」と願いを込めた。
 当時長崎県立高等女学校3年で、動員先の工場の事務所にいた。無数のガラス片が突き刺さって血がほとばしり、負傷者を乗せた「救援列車」で火の海を運ばれた。今でも肩には四つの破片が残る。
 被爆から半年の間に体験をノートに記した。救護所から自宅に戻り、けがで休学が続いていた頃、「こんな悲惨な目に遭ったことを忘れないうちに書き残そう」と決意した。その後、ノートは行方不明になっていたが、2019年に見つかった。
 手記を読んで怖くなり、本を閉じる若者もいたと聞いた。だが「私はそんな悲惨な目に遭い、乗り切ってきた」。手記を読み「本当に戦争はしちゃいけないと思ってほしい」と訴える。
 700円で、長崎原爆資料館などで購入できる。電子書籍も販売中。

前の記事 次の記事

この記事を知人に転送

津波、22都道府県に到達 警報発表、200万人避難指示
広末涼子さん立ち会い実況見分 新東名の追突事故、静岡
伊東市長が学歴問題での辞意撤回 公約実現を理由に続投表明、静岡

>>社会ニュースのアクセスランキング

このカテゴリの一覧
TOPへ戻る