2025/07/24 17:50
◎iPS細胞から受精卵作製認める 政府調査会、子宮への移植は禁止
政府の生命倫理専門調査会は24日、不妊症や遺伝性疾患などの研究に限って、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)などからつくった卵子や精子による受精卵の作製を認める報告書を大筋で取りまとめた。通常の受精卵研究と同様、培養期間は最大14日までとし、人や動物の子宮への移植は禁止する。政府は報告書に基づき、関連指針の改正などを検討する方針。
今後、受精可能な人の卵子や精子がiPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)からつくられた際に、正常に機能するかどうかの確認や、病気の人からつくった卵子や精子の受精直後の異常解明などに向けた研究が進む可能性がある。一方、子宮に移植すれば人となり得るため倫理的な課題があり、慎重な取り扱いが求められる。
人では、iPS細胞などから卵子や精子をつくった事例はないが、前段階の細胞の作製まで進んでいる。マウスでは、こうした卵子や精子から子が生まれており、専門調査会は人でも近く「技術的に可能になる」と見込む。
TOPへ戻る