2025/07/05 16:40
◎政府、クリエーター育成に本腰 コンテンツの海外市場拡大狙う
政府は漫画やアニメ、ゲームといったコンテンツ分野の海外市場拡大を目指し、クリエーターらの育成に本腰を入れる。国の基幹産業と位置付け、複数年にわたり利用可能な基金を設置。各国が力を入れ競争が激化する中、日本も民間企業の取り組みを支援したり、企業と教育機関の連携を後押ししたりして、次世代を担う人材を育てる。
東京都のアニメ制作会社「キネマシトラス」は昨年から政府の基金を活用し、クリエーターの育成を進めている。社内外から募った若手アニメーターや監督らが、海外でのインターンシップを経験しながら作品を作り、海外イベントに出展。3年計画で、国際的な視点や感覚を備えた人材の育成を目指している。
アニメ人気の高まりで、制作現場は逼迫状態が続く。長年アニメ制作に携わってきた小笠原宗紀代表取締役会長は「数年前から粗製乱造になり、人が育っていない」と分析している。
プロジェクトを支える政府の基金は2023年度に創設。文化庁が中心となり、24〜26年度にかけて、漫画やアニメ、演劇といった分野の民間事業29件を支援する。
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