2025/07/02 17:55
◎立命館が「戦争文言」削除検討 大学憲章に改正案、学生ら反発も
立命館大などを運営する学校法人立命館(京都市)が、学園の在り方を定めた立命館憲章から「戦争の痛苦の体験を踏まえ」などの文言を削除する改正案を検討していることが2日、関係者への取材で分かった。学生や教職員から「歴史的経緯や反省をうやむやにしている」と反対の声が上がり署名活動も始まった。
立命館は戦時中、国家主義的な体質が強かったことへの反省から、1960年代の大学紛争の教訓も踏まえ、70年に「平和と民主主義」を教学理念に据えた。憲章は、2000年代に大学や小、中学の開学が続いて学園規模が拡大し、アイデンティティーを広く共有する必要があるとして06年に定められた。
関係者によると、24年7月に学校法人の理事会が改正検討委員会を設置。学生側に意見聴取し、今年4月25日、改正案を学内向けに公表した。7月下旬の理事会で最終決定する。
改正案は前半で学園の起源や教学理念を説明。後半は多様性の尊重や次世代研究大学を目指して「グローバルな平和」を実現すると締めくくっている。
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