2025/06/29 06:25

◎最後のH2A打ち上げ成功 観測衛星、予定軌道に投入

 三菱重工業は29日午前1時33分、国産大型ロケット「H2A」の最終号機となる50号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。16分後、搭載した国の温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」を予定の軌道に投入。打ち上げは成功した。2001年以来、50回の打ち上げを成功率98%で終えた。
 政府の衛星や探査機の輸送を担う基幹ロケットの役割は、23年に導入された「H3」に完全移行した。打ち上げ価格を抑え、民間を含めた顧客のニーズに柔軟に対応できる国際競争力の確立が課題となる。
 機体はエンジンに着火すると、ごう音と共に浮上。大きな光の弧を描き、星空に消えていった。衛星は赤道近くの高度約670キロでロケットから分離し、太陽電池パネルを展開。正常に動作していることが確認された。
 三菱重工の鈴木啓司・打上執行責任者は記者会見で「これまで以上に緊張した打ち上げで、まだ夢を見ている気持ち。悲願だった98%の成功率を達成できた」と喜びを語った。

前の記事 次の記事

この記事を知人に転送

白亜紀の海、実は「イカだらけ」 微小化石を見る新技術で判明
黒潮に逆らい、戦略的に沖縄到来 台湾から丸木舟、日本人の祖先
最後のH2A打ち上げ成功 観測衛星、予定軌道に投入

>>科学・環境・医療・健康ニュースのアクセスランキング

このカテゴリの一覧
TOPへ戻る