2025/06/12 17:11
◎選挙報道、事実で積極貢献 ネット巡り新聞協会声明
日本新聞協会は12日、交流サイト(SNS)などインターネット上の偽・誤情報が選挙結果に影響することを憂慮し「事実に立脚した選挙報道により、民主主義の維持発展に貢献するのが報道機関の責務だ」とする声明を発表した。選挙に関する報道各社のファクトチェック記事を協会のX(旧ツイッター)で紹介する取り組みを同日始めた。
声明は、従来の新聞・通信・放送メディアの選挙報道に対し「『選挙の公正』を過度に意識しているとの批判がある」と受け止めた。その上で、新聞協会が1966年に公表した選挙報道原則の統一見解を挙げ(1)報道・評論の自由を公選法は大幅に認めている(2)虚偽や事実を曲げた報道でなければ結果として特定政党、候補者の利益となっても問題ない―との内容を再確認したと明記した。
SNSの閲覧数を増やして広告収入を稼ぐ「アテンションエコノミー」に言及し「不正確な情報によって選挙結果が左右される懸念」を指摘。新聞協会加盟社は選挙報道原則の統一見解を踏まえて「選挙報道の在り方を足元から見直し、国際的なファクトチェックの手法を参照しながら、有権者の判断に資する確かな情報を提供する報道を積極的に展開していく」と強調した。
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