2025/05/09 19:36
◎西田氏発言、参院選へ火消し急ぐ 自民執行部、問題長期化を懸念
自民党の西田昌司参院議員が9日、沖縄戦の「ひめゆりの塔」の展示説明を巡る発言で与野党から批判を浴び、強気の姿勢から一転、撤回に追い込まれた。自民執行部は、問題が長期化すれば夏の参院選に影響しかねないと懸念し、火消しを急いだ。
西田氏は撤回しないと7日に明言したばかりだが、8日には自民の小渕優子沖縄振興調査会長が非難。参院選への影響や保守系の反発を懸念した自民参院幹部は口頭での注意にとどめ、西田氏に謝罪と撤回を促した。
公明党は夏に改選を迎える西田氏の推薦を決めていたが、謝罪と撤回を要求。西田実仁幹事長が8日、自民の松山政司参院幹事長に抗議すると、松山氏は「大変迷惑をかけ申し訳ない。おわびするよう指導している」と述べ、沈静化に走った。
撤回理由について西田氏は「憲法改正の講演で言うべきではなかった。TPOを、もう少しわきまえるべきだった」と釈明したが、あくまで展示を巡る発言の正当性を主張した。官邸幹部は「沖縄の皆さんに本当に申し訳ない」と強調するものの、火種はしばらくくすぶりそうだ。
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