2024/10/21 19:14

◎御嶽災害、後退判決に遺族ら落胆 「司法に切り捨てられた」

 「司法に切り捨てられた」。21日の東京高裁判決は、御嶽山の噴火災害に関する国の責任を認めなかった。「あの時危険が示されていれば、犠牲者はいなかったはず」。噴火から10年がたっても悔やみ続ける遺族らは、やり切れない思いをあらわにした。
 「本件控訴をいずれも棄却する」。裁判長が読み上げた判決は、国の賠償責任どころか、一審判決が認めた国の注意義務違反も否定する後退した内容。原告らは一様に厳しい表情で、時折首をかしげながら聞いていた。
 直後に原告らが開いた記者会見は重苦しい雰囲気に。11歳だった次女長山照利さんを亡くした父親の幸嗣さん(54)=愛知県豊田市=は「あまりにあっさりした判決で憤りを感じている」と唇をかんだ。
 一緒に登山していた友人が犠牲になり、自身も負傷した田幸秀敏さん(50)=長野県茅野市=は「安心安全を第一に、ちゅうちょなく噴火警戒レベルを上げるべきだった」と国の対応を改めて批判した。

前の記事 次の記事

この記事を知人に転送

自民党本部に「火炎瓶」 49歳男、官邸に車で突入図る
山車倒れ男性2人けが 岡山の神社の祭りで
伊藤詩織さん映画の問題点指摘 元代理人「映像の無断使用」

>>社会ニュースのアクセスランキング

このカテゴリの一覧
TOPへ戻る